2011年12月3日、福島にて東北大震災の復興状況を視察。
郡山に向かう前に海岸線(松川浦アリーナ)を走る 海岸線は線量低め 0.056mcsv/h しかし、3.11の地震がどんなに凄い規模だったのか、まるで人間の無力さを天から笑っているのではないか・・・ そう思わせる惨い状況が続きました。
[生々しい傷跡がのこる]
全く手つかずのまま斜めになっている家屋、船が玄関につっこんだまま、いつ帰宅できるかわからない主を待つ家・・・ 震災後ここでみなが暖をとったと思われるブルーシートの仮設避難所 ぺちゃんこになった自動販売機。一階部分だけがごっそり裸になった鉄筋コンクリートのビル・・・ 原発の対応で、この場所の復興までまだとても手が回らないのだろうかとさまざまな思いがよぎりました。
[本当の復興はいつ?]
郡山ザベリオ学園訪問 0.30mcsv/h 事務長 大堀由美子さん、中学校教諭 橋本晶子さんが迎えて下さいました。
○幼稚園から中学まであるこの学園は、原発の影響を心配し、転校する生徒が 後を絶たない。 ○幼稚園はいまだ外遊び禁止。中学の保護者からも、できるだけ外に出さないで欲しい。と要望がある。
[一人ひとりが輝いて生きる教育を目指すザベリオ学園]
打ち合わせ中にソフトテニス部の女子中学生数人が挨拶にきてくれました。 「東京からわざわざありがとうございます」と、本当に屈託のない笑顔が印象に残ります。 震災から8カ月がたった今、生徒たちは様々な気持ちをようやく表現できるようになったそうです。 模造紙に書かれていた生徒たちの「8カ月の思い」その心の叫びは・・・。
他府県に引っ越す友達を「がんばってね!」と見送ってきたけれど、 本当に頑張らなければいけないのは、ここに残る私たちなのではないか・・・ 私たちここにいていいの? 一人二人と友達がいなくなる中で、不安が募る 孤立していくのでは・・・ 『私たちはここにいます』
◆「つながり」「絆」「希望」「光」 ザベリオ学園では、生徒たちの発案で、12月17日にクリスマスイベント 「smile for all」を開催することになっているそうです。 メッセージを込めたキャドルに灯をともし、福島に住む私たちの気持ちを一つにしよう! そして、他府県からのメッセージをスタンドに書いてもらい、「つながり」を感じたい!という願いです。
[生徒たちの想いがカタチになるイベントです]
・・・しかし、問題が発生していました。 「借りられるはずだったキャンドルスタンドが今になってキャンセルになってしまい、どうしたらいいか途方に暮れているのです。 来年3月11日にもこのキャンドルを灯したいと考えているのですが、あちこち手を尽くしてもなかなか手に入らないのです・・」 涙ながらにお話しされる橋本晶子教諭の姿を見ながら「児童夢基金」で早急に動けば間に合うのでは・・と考えました。
すぐに、心あたりのある事務所の協力を得られることが確認でき、500個相当のキャンドルスタンド代金60000円を「児童夢基金」で支援させて頂くことに・・・。
12月17日納入までに東京からメッセージを集めることは厳しいので、今回のキャンドルナイトでは、ザべリオ学園の生徒にメッセージを書いてもらい、 来年3.11の点灯の時に東京からメッセージを贈ることになりました。
◆今回の福島視察を終えて・・・
今回、直前のハプニングもあり、内心とても不安な道中でしたが、福島訪問を終えて、 放射能の不安と恐怖の中で暮らされている方々と、遠くはなれて暮らすわれわれの根本的な違い。そして現地の中学生が感じている「見捨てられてしまうのではないか」という恐怖心。
本当につらい状況でも懸命に生きて、その現状を受け入れていく人々。
なにがわれわれの使命なのか・・・
・・・もしかしたら、「つながり」を持ち続けることが、今後の一番の課題なのではと感じました。
あなたは、一人ではないよ
だれかが必ずあなたをみています・・・
「福島」♥「東京」そして、全世界へ・・・
伝えたい思いがたくさんたくさんあります
「児童夢基金」として、 これからゆっくりと、そして確実に、私たちらしく出来ることを見つけていきたいと感じました。 ぜひ皆様からの伝えたい気持ちをお寄せください。
事務局:青柳由美子
◆◆◆ 福島へメッセージを送りました ◆◆◆
児童夢基金では、「郡山ザベリオ学園」の生徒が企画するイベント「smile for all」で、キャンドルスタンドの資金を援助するとともに、震災から1年後の2012年 3月11日に間に合うよう、833通のメッセージを贈りました。 みなさまからの暖かいことばをありがとうございました。
・2012/2/22 833通のメッセージを送付
・2012/3/06 福島よりお礼のが届きました